著者
田中 隆義 水野 雅子 早川 律子
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.351-355, 1980

尋常性乾癬の患者でODTに際しラップ皮膚炎を生じた症例を経験した. この患者に数種類のラップ, 添加剤のパッチテストを施行し原因を追求した. 結果はポリ塩化ビニリデンが原料であるサランラップ, クレラップ (++) であった. 添加剤では, 現在使われていると推測される5種類の添加剤をそのまま貼布したところ, ATBC (++), DBS (++) であった. さらに名古屋大学附属病院分院化粧品外来患者に同様のパッチテストを施行したところ, ラップ, 添加剤とも (++) 以上の陽性反応を示した者はなかった.