著者
水野谷 憲郎
出版者
淑徳大学短期大学部
雑誌
淑徳短期大学研究紀要 (ISSN:02886758)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.153-165, 2014-02-25

興福寺阿修羅像はその特異な姿と少年らしい顔によって多くの人から愛される仏像である。だがこの像については不明な点も多い。筆者はこれまで、仏像が置かれる場所によってその形や傾きを変える事実を「迎角」として追究してきた。本研究では、阿修羅像の「迎角」を追究することにより、阿修羅像の置かれた場所を想定することである。その結果阿修羅像は向かって左奥、拝観者に斜め左側を見せて立つ位置にあったと想定した。この位置は興福寺曼荼羅に描かれた阿修羅の立ち位置に極めて近いと結論した。
著者
水野谷 憲郎 Norio MIZUNOYA
雑誌
淑徳短期大学研究紀要 = Bulletin of Junior College of Shukutoku (ISSN:02886758)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.81-94, 2013-02-25

前紀要にて、東大寺南大門仁王像の迎角は確かに存在し、その迎角を想定して当初より造像されていると述べた。しかし、それは実証的根拠に乏しいものであった。この度美術院より「東大寺南大門金剛力士像修理報告資料写真」をお借りすることができた。それらの資料写真が見せる東大寺南大門仁王像の各部位が有する傾斜角を調べた結果、迎角があると結論するとともに前紀要で想定した傾斜角度はさらに急激であり、仁王像は当初より東西に向かいあう立ち位置にあったと判断した。
著者
水野谷 憲郎
出版者
淑徳大学短期大学部
雑誌
淑徳短期大学研究紀要 (ISSN:02886758)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.81-94, 2013-02-25

前紀要にて、東大寺南大門仁王像の迎角は確かに存在し、その迎角を想定して当初より造像されていると述べた。しかし、それは実証的根拠に乏しいものであった。この度美術院より「東大寺南大門金剛力士像修理報告資料写真」をお借りすることができた。それらの資料写真が見せる東大寺南大門仁王像の各部位が有する傾斜角を調べた結果、迎角があると結論するとともに前紀要で想定した傾斜角度はさらに急激であり、仁王像は当初より東西に向かいあう立ち位置にあったと判断した。