- 著者
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三船 智明
江刺 宏恭
千種 康民
- 出版者
- 一般社団法人情報処理学会
- 雑誌
- 情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
- 巻号頁・発行日
- vol.1996, no.30, pp.7-14, 1996-03-19
最近,聴覚障害者と健常者とのコミュニケーション手段としての「手話」に対する注目度は社会的要求とマスメディアの影響により高められてきている.現状では,手話の学習には本やビデオを用いた手段が一般的である.本の場合,項目が構造化されているため文章の検索は容易であるが,手話において最も重要である手の動作がわかりづらい.また,ビデオによる学習の場合,実際の手の動作が観察できて効果的であるが,そのメディアの特性上,目的の手話の検索に時間がかかる.さらに,どちらのメディアの場合も,受動的な学習といった傾向が強いため,これらにはいくつかの例文が用意されてはいるが,学習者の意図する表現にぴったりの文章を見つけるのは困難である.このように,現状では手話の学習には相当な努力が必要である.そこで著者らは,手話の学習が能動的にかつ手軽にできる「手話の学習支援システム」の開発を行った.このシステムでは次の3点を要求仕様とし,実現した.1.ユーザは,単語のボタンを使用して,実現したい手話を簡単かつ自由に入力できる.2.新たに開発した「手話記述言語」を3次元描画するインタプリタ上で,入力した文章の手話はアニメーションとして描画され,何度でもプレイバックできる.3.手話のアニメーションを詳細に学習するため,観察する視点を,正面,斜め上,斜め後ろ,に変更できる.It is very important to help handicapped persons and to develop many helpful tools for them. These requirements are much grown in our world. We focused in learning tools for gesticulation speaking. It is popular to learn gesticulation speaking with books or video tapes. In the case of using books, we can easily search something to learn, but we cannot always learn the motion of the gesture as any word. In another case, we can easily learn the motion of the gesture, but it takes much time for searching the gesture to learn. To realize easily learning and searching, we developed a gesticulation CAI using gesture programming language and the GUI. There are three main point: 1. user-friendly interface, 2. playing gesture animation and playback, 3. view point approach for detail learning.