著者
安田 宣紘 江崎 健二郎 阿久沢 正夫 伊沢 雅子 土肥 昭夫 阪口 法明 鑪 雅哉
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.1069-1073, 1994-12-15
被引用文献数
4

事故死したそれぞれ2頭のイリオモテヤマネコ(Felis iriomotensis)とツシマヤマネコ(Felis bengalensis euptilura)に寄生する蠕虫について検査した. イリオモテヤマネコからは Spirometra erinacei, Toxocara cati, Molineus springsmithi, Uncinaria maya, Capillaria aerophila, C. felis-cati, 肺に寄生する所属不明の線虫子虫, Acanthocephala 1種の計8種が検出された. ツシマヤマネコからは Pharyngostomum cordatum,Spirometra erinacei, Toxocara cati, Molineus springsmithi, Arthrostoma hunanensis, Uncinaria felidis, Capil-laria felis-cati, 肺に寄生している所属不明の線虫子虫, Acanthocephala 2種の計10種が検出された.
著者
後藤 敬一 石橋 和樹 江崎 健二郎 山中 章喜
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.60, no.10, pp.715-717, 2007-10-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
6

2004年1月, 38頭のホルスタイン種を飼養する酪農場において, 呼吸器症状を主徴とし, 下痢および搾乳量の減少を伴う疾病が認められた.発症牛群の糞便および鼻腔拭い液から牛コロナウイルス (BCV) 遺伝子が検出されるとともに, 鼻腔拭い液からBCVが分離され, さらに, 発症期および回復期の血清でBCVに対する鶏赤血球凝集抑制抗体価が有意に上昇した.いっぽう, 牛RSウイルス, 牛伝染性気管支炎ウイルス等の呼吸器病起因ウイルスは抗原検索, 分離ともに陰性であり, 抗体検査でも有意な上昇を示さなかった.また, 有意な病原細菌および寄生虫は確認されなかった.これらの結果から今回の症例はBCV単独によるものと思われた.