著者
江波戸 智希 廣重 陽介 吉岡 利貢 広瀬 統一
出版者
一般社団法人 日本アスレティックトレーニング学会
雑誌
日本アスレティックトレーニング学会誌 (ISSN:24326623)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.75-84, 2021-10-31 (Released:2021-11-26)
参考文献数
29

股関節・鼠径部痛(Groin Pain:以下GP)の既往者におけるランニング動作の特徴を3次元動作解析を用いてバイオメカニクス的に明らかにすることを目的とした.過去1年間に股関節・鼠径部に痛みを有したことがある脚,11脚を股関節・鼠径部痛群(GP群)とし,痛みの既往がない脚,14脚をコントロール群(C群)として検討を行った.結果,GP群のランニングの特徴として支持期において遊脚側の骨盤が下制しているトレンデレンブルグ徴候が認められた.また股関節は内転位となり,足関節は回外から回内への角度変化が少なかった.GPのリハビリテーション・予防にはランニング動作における骨盤,股関節,足関節運動の改善の必要性が示唆された.
著者
江波戸 智希 広瀬 統一 小野 高志
出版者
一般社団法人 日本アスレティックトレーニング学会
雑誌
日本アスレティックトレーニング学会誌 (ISSN:24326623)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.45-50, 2016

<p>Yo-Yo Intermittent Recovery Test Level 1(Yo-Yo IR1 test)の走行距離とYo-Yo IR1 test時の最大下心拍数の関係をシーズンを通じて縦断的に評価し,最大下間欠的運動能力評価法(Yo-Yo 6分間テスト)の有用性を検討することを目的とした.プレシーズン初期,プレシーズン後期,インシーズン中期を評価対象期間とした.その結果,Yo-Yo IR1 testの走行距離とYo-Yo IR1 test時の最大下心拍数は近似した変化を示した.したがって,Yo-Yo 6分間テストの心拍数を縦断的に評価することにより,選手に最大努力での運動を強いることなく間欠的運動能力の変化をある程度推定できるものと考えられ,Yo-Yo 6分間テストは間欠的運動能力のコンディション評価法として有用であることが示唆された.</p>