著者
渡邉 祐子 末藤 大明 小島 和行 辻 千代子 服部 睦行 江藤 英博 鈴木 弦 淡河 恵津世 早渕 尚文
出版者
一般社団法人 日本放射線腫瘍学会
雑誌
The Journal of JASTRO (ISSN:10409564)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.83-86, 2009-06-25 (Released:2009-09-12)
参考文献数
7

前立腺癌に対するI-125密封小線源治療を施行後,右室内に線源が迷入した症例を経験した.本症例は胸部写真,単純CTで冠動脈への迷入が否定できず,64列MDCTを用いた冠動脈CTを撮影することにより,部位診断に至った.今後,密封小線源療法を受ける患者が飛躍的に増加すると思われ,さまざまな部位への線源迷入が予想される.線源迷入の位置確認に際して,単純写真で左下肺野レベルに迷入線源を認め,単純CTで冠動脈への迷入が疑われるようであれば,心電図同期下で64列以上のMDCTを用い,冠動脈を評価することが重要と考えられる.