著者
新山 新 加治 建 田原 博幸 下野 隆一 林田 良啓 高松 英夫
出版者
特定非営利活動法人日本小児血液・がん学会
雑誌
小児がん : 小児悪性腫瘍研究会記録 (ISSN:03894525)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.1-5, 2008-02-29

過去21年間に5例の甲状腺癌を経験した.発症時年齢は10歳8か月から14歳3か月(平均12歳1か月),男児1例,女児4例であった.病悩期間は2か月から3年1か月(平均6.7か月),4例がT2,1例がT3,病理組織学的には全例乳頭癌であった.術後観察期間は6年11か月から9年3か月(平均8年0か月)で,2例が有病生存(肺転移),3例が無病生存中である.小児甲状腺癌の予後は良好だが,肺転移の治療が重要であると思われる.
著者
多賀 陽子 余谷 暢之 山口 悦子 池宮 美佐子 倭 和美 山野 恒一 平井 祐範 渥美 公秀
出版者
特定非営利活動法人日本小児血液・がん学会
雑誌
小児がん : 小児悪性腫瘍研究会記録 (ISSN:03894525)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.42-48, 2005-05-25
被引用文献数
2

大阪市立大学医学部附属病院小児病棟では,1998年以降,医学部学生ボランティアが,入院中の子どもの遊びや学習の相手として,「医学部学生ベッドサイドボランティア活動」という活動を行っている.この活動でボランティアは,子ども達の入院中の生活で「当たり前のように"そこ"にいる近所のお兄ちゃん,お姉ちゃん」として,子ども達と長期的・継続的に関わり信頼関係を築いている.本報告では,男女2名の学生ボランティアが,血液疾患・悪性腫瘍の思春期男子・女子との関わりをエスノグラフィーに記し,また退院した子どもと保護者に対して半構造化面接を行い,その結果を報告した.さらにエスノグラフィーと面接の結果から,思春期の子どもにとっての,学生ボランティア活動の役割・意義について考察した.
著者
栗原 康輔 堀 浩樹 小早川 雄介 坪谷 尚季 岡村 聡 世古口 さやか 出口 隆生 駒田 美弘
出版者
特定非営利活動法人日本小児血液・がん学会
雑誌
小児がん : 小児悪性腫瘍研究会記録 (ISSN:03894525)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.68-72, 2010-02-25

三重大学附属病院小児科外来を受診している小児がん患者と家族を対象に地域密着型のサマーキャンプを実施した.本キャンプの特徴は,地域の学生ボランティアが主体的にキャンプを運営していることである.開催地が近く,費用が安いこと,週末を利用した開催であることから多くの家族の参加があった.実施後調査では,患者交流を通じて頑張る気持ちや前向きな気持ちが参加者に醸成されていた.