- 著者
-
池松 裕子
- 出版者
- 一般社団法人 日本集中治療医学会
- 雑誌
- 日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
- 巻号頁・発行日
- vol.16, no.2, pp.151-156, 2009-04-01 (Released:2009-10-15)
- 参考文献数
- 7
認定看護師・専門看護師制度は1990年代後半に制定され,その教育課程を有する教育機関数および登録者数は急激に増加してきている。集中治療領域では集中ケア認定看護師と急性・重症患者看護専門看護師があり,2008年8月現在それぞれ421名と16名が登録されている。どちらも5年の臨床看護実績を積んだ後,認定看護師は6ヶ月の公的教育,専門看護師は大学院修士課程(または博士前期課程)を修了し,日本看護協会が実施する認定試験に合格しなくてはならない。認定看護師は,スタッフとともに業務に携わりながら,現場での問題を見出して改善し,看護の質の底上げを担う。専門看護師は,新しい研究知見や情報を入手・吟味したうえで計画的に現場に導入するとともに,その成果の誌上発表や教育講演を行い,広く我が国の看護のレベルアップを目指す。両者は対等な立場で協力し,集中治療領域における看護の質の向上に貢献することが期待される。