著者
池見 元宏
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.79, no.11, pp.796-801, 1984-11-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
7

全国有数の酒どころ秋田県の酒造技術向上の歴史について解説していただいた。先進地からの技術導入にはじまって, 花岡正庸先生の指導, 山内杜氏の育成, 県指導機関による指導と人材養成, 6号酵母の開発等の努力についてのべられている。
著者
小玉 健吉 京野 忠司 大村田 稔 池見 元宏 立花 忠則
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.76, no.4, pp.276-279, 1981

清酒製造廃水のうち, 洗米廃水はその量は比較的少いが, 全廃水の汚濁物質の50~70%を占めるでんぷんや可溶性糖類を含んで居ることに着眼し, 細菌を用いる廃水処理方式を検討した。<BR>1. 洗米廃水に通気中に自然に生育する好気性の細菌群からでんぷんを主体とする汚濁物質の除去能力の強いものを分離選択した。これらの細菌<I>はCytophaga, Arthrobacter, Pseudomonas Nocardia, Coryneorm, Bacillus</I>等の属に属するものであるが, 洗米廃水をこれらの細菌により処理したときのCOD除去率は, 菌体込みで60~70%, 菌体を遠心分離した上ずみで82~91%を示した。<BR>2. これらの細菌のうち, Bacillus SP. S-22を用いる洗米廃水の前処理と凝集沈澱法との併用および長時間曝気回分式活性汚泥処理との併用による清酒製造廃水処理の実験を行った。
著者
池見 元宏 斎藤 久一 小泉 武夫 野白 喜久雄
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.76, no.12, pp.831-834, 1981-12-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
21
被引用文献数
1

1. 秋田県産市販清酒特級酒5点 (本醸造酒3点, 純米酒1点, 吟醸酒1点), 1級酒7点 (本醸造酒3点, 純米酒1点, 純米吟醸酒1点, 普通1級2点), 2級酒6点 (いずれも普通酒) の合計18点を試料として各種タイプ別清酒の成分比較を行った。2. 一般成分の分析から純米酒, 本醸造酒は味の濃醇な清酒, 2級酒はアミノ酸度が少く, 糖分, 日本酒度が高い淡れい甘口型であることなどを知った。3. 微量成分としては3ーデオキシグルコソン値, アルデヒド量, フーゼル油, エステル, ケト酸, フェリシアナイド還元値を比較したところ, その含有量には清酒のタイプ別により特徴的差が見られた。4. 有機酸の組成では純米酒にコハク酸, リンゴ酸が多いこと, アミノ酸組成でも清酒のタイプ別でその構成比が異なることを知った。5. 香気成分では吟醸酒が高級アルコール類およびエステル類ともに多量で, 級別では特級<1級<2級酒の順位であり, 高級酒に香気成分が高い傾向にあることを知った。