- 著者
-
沖原 巧
- 出版者
- 岡山大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2013-04-01
多糖のひとつであるプルランをリン酸化したリン酸化プルランと抗菌性を持つカチオン性界面活性剤との複合体を骨や歯の硬組織への接着する薬剤徐放体として開発し、その構造および物性を解明した。この複合体では、界面活性剤の正の電荷とリン酸基の持つ負の電荷の中和と、リン酸化プルランの糖鎖と界面活性剤のアルキル鎖の間での疎水性相互作用のバランスで成り立っていることがわかった。リン酸化プルランのリン酸化率を制御することにより徐放期間を制御可能であることがわかった。さらに他のリン酸化多糖との比較からプルランが、最も徐放させる担体として優れていることが明らかとなった。