著者
厚田 幸一郎 沼里 友紀 本橋 茂 村瀬 勢津子 吉山 友二 小林 輝明 朝長 文弥
出版者
Society of Oto-rhino-laryngology Tokyo
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.114-118, 1995

従来の超音波ネブライザーを用いた気管支拡張剤の吸入療法では二, 三の薬物において, 薬剤含量が低下することを報告してきた。今回, 新規に開発されたダブルホーン型超音波ネブライザーを用いて, 気管支拡張剤の安定性改善にっいて検討した。新規超音波ネブライザーを用いた噴霧では, いずれの気管支拡張剤においても, 噴霧液ならびにボトル内残液の外観変化および含量低下は認められず, 薬剤の安定性が保持されていた。以上のことより, 気管支拡張剤の吸入療法に際して, 新規に開発されたダブルホーン型超音波ネブライザーを用いることの有用性が示唆され, 今後, 超音波吸入療法の機器として広く臨床使用されることが期待される。