著者
宮崎 博之 吉山 友二
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.151, no.2, pp.48-51, 2018 (Released:2018-02-07)
参考文献数
31
被引用文献数
1

動物実験代替法は,動物実験の3Rs(Replacement,Reduction,Refinement)を前提としている.動物実験代替法の利用は,EU指令により同域内での動物実験が禁止された化粧品を始めとして,化学物質,医薬品,医療機器,農薬において世界的な潮流となっている.本稿では,日本における動物実験代替法研究の歩みについて述べるとともに,その技術的側面としての細胞培養,非哺乳動物,非脊椎動物及びin silicoにおけるReplacementの開発に関する最近の話題について述べる.
著者
野田 敏宏 新敷 祐士 安西 恵子 川崎 啓子 栗原 智仁 高市 和之 髙野 紀子 中村 峰夫 西野 健三 山田 和也 平井 みどり 田崎 嘉一 松原 和夫 吉山 友二 井関 健
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.93-98, 2013 (Released:2013-07-01)
参考文献数
13
被引用文献数
2 4

要 旨目的 : 本研究ではサプリメント類の利用に関して来局患者および薬剤師両者の意識および実態を明らかにすることにより, サプリメント類利用における薬剤師の関わり方を検討した. 方法 : 東京都・北海道内の14保険薬局にて来局患者1,253人を対象に, サプリメント類に関するアンケート調査を来局時に実施した. また, 薬剤師289人に対してサプリメント類に関する意識および情報収集の実態について, 保険薬局および北海道薬学大会 (2011年・札幌) においてアンケート調査を実施した. 結果 : 来局患者からの回答数1,253人のうち, 約50%は薬剤師にサプリメント類の安全性や効果についての情報提供を望んでいるものの, 実際には薬剤師が来局患者の疑問に答えている例は7.3%にしかすぎないことが明らかとなった.  一方で, 回答を得られた薬剤師289人のうち67.5%の薬剤師は自身がサプリメント類の情報提供者として来局患者に期待されていると認識しているものの, サプリメント類の情報収集に積極的に取り組んでいる薬剤師は約30%であり, さらにその情報内容もインターネット上の情報に頼っていることが示された. 結論 : サプリメント類の説明に対する患者の期待と薬剤師による説明の実態には, 大きな隔たりがあることが分かった. 来局患者の期待に応えるためにも, 薬剤師はサプリメント類に対し科学的根拠に基づく理解を深め, 医薬品との関連を含めた統合管理の必要性が求められる.
著者
吉山 友二
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.151-153, 2018 (Released:2018-02-01)
参考文献数
5

「在宅医療推進における薬剤師のかかわり」のシリーズで多くの実践的な事例紹介がなされてきた。初回の「地域医療行政の立場からの薬剤師への期待」では、地域医療と在宅医療の全体像について総説されている。続いて、各領域の先生方から、在宅医療推進における薬剤師のかかわりについて最新の事例紹介がなされた。本コラムで提供された有用な情報を、在宅医療の推進に活用することが薬剤師の腕の見せ所と確信している。
著者
厚田 幸一郎 沼里 友紀 本橋 茂 村瀬 勢津子 吉山 友二 小林 輝明 朝長 文弥
出版者
Society of Oto-rhino-laryngology Tokyo
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.114-118, 1995

従来の超音波ネブライザーを用いた気管支拡張剤の吸入療法では二, 三の薬物において, 薬剤含量が低下することを報告してきた。今回, 新規に開発されたダブルホーン型超音波ネブライザーを用いて, 気管支拡張剤の安定性改善にっいて検討した。新規超音波ネブライザーを用いた噴霧では, いずれの気管支拡張剤においても, 噴霧液ならびにボトル内残液の外観変化および含量低下は認められず, 薬剤の安定性が保持されていた。以上のことより, 気管支拡張剤の吸入療法に際して, 新規に開発されたダブルホーン型超音波ネブライザーを用いることの有用性が示唆され, 今後, 超音波吸入療法の機器として広く臨床使用されることが期待される。
著者
吉山 友二 尾鳥 勝也 厚田 幸一郎 矢後 和夫 藤金 治雄 緒方 憲太郎 二神 幸次郎
出版者
日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.365-369, 2007-04-10
被引用文献数
2

Elcatonin injection is used for the treatment of osteoporosis in Japan. In order to compare the original product with generic versions, we measured the elcatonin content and amounts of impurities in both using high performance liquid chromatography, and observed changes in content with time under the conditions of light exposure and shaking. We found that elcatonin content and amounts of impurities varied among the generics and that changes in content with time under the above conditions for some generics were greater than the changes for the original product. These results suggest that some generic products should not be considered to be equivalent to the original product.