著者
久野 純治 前川 展祐 進藤 哲央 棚橋 誠治 戸部 和弘 津村 浩二 大村 裕司 阿部 智広 Beye F. 永田 夏海 村松 祐 榎本 成志 冬頭 かおり
出版者
名古屋大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2011-04-01

テラスケール新物理のフレーバーの物理を行った。標準模型を超える理論に電気双極子能率やレプトンフレーバーを破る過程などの希過程は感度があり、観測量と理論のパラメータの関係を整理し、超対称模型や拡張ヒッグス模型など様々なテラスケールの模型に対して制限を与えるとともに、観測されたヒッグス粒子やLHC実験での新粒子探索の結果との整合性を明らかにした。拡張ヒッグス模型において電弱バリオン数生成の可能性を明らかにした。LHC実験の結果をもとに現実的な大統一模型を明らかにし、陽子崩壊について将来探索との関係を行った。現実的なフェルミオン質量を予言する模型の構築も行い、宇宙レプトン数生成の可能性を示した。
著者
津村 浩二
出版者
京都大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2014-04-01

2015年のLHC実験では十分なデータが得られなかったため, ヒッグスボソン結合の実験精度はあまり変わっていない. 一方で, 種々の異常なイベントが報告された. 特に本研究課題に関係するものとしては, 2TeV程度の質量を持つファットジェット対に崩壊する新粒子の可能性があった. この報告に即応して, 付加的なスカラーボソンによる新粒子の解釈を提唱した. 実験データを解釈するには新粒子もヒッグス機構に寄与することが必要であり, その結果として付加的なスカラーボソンと既に発見されているヒッグスボソンの相互作用の間には和則が成り立つ. そのため, 新粒子の相互作用はヒッグスボソンに対して実験的に許されている結合定数のズレを用いてその許される結合が決まる. したがって, 付加的なスカラーボソンでの解釈は強く制限される. LHC実験におけるさまざまな制限に加えてフレーバー実験による制限も調べ可能なシナリオを提示した.