著者
浅井 千秋
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.79-90, 2013 (Released:2013-03-09)
参考文献数
49
被引用文献数
2 1

本研究では,自発的職務改善が,情緒的組織コミットメントとキャリア開発志向の2つの就業態度および,上司エンパワーメント,上司の統制的管理,組織エンパワーメント,キャリア開発支援,業績主義評価の5つの就業環境によって規定されるという仮説に基づいて,構造モデルが構成された。5つの企業の従業員372名に対する質問紙調査のデータを用いた共分散構造分析によって,このモデルの妥当性を検討した結果,自発的職務改善に対して,キャリア開発志向と上司エンパワーメントから正の影響が見られ,業績主義評価から負の影響が見られた。組織エンパワーメントと情緒的組織コミットメントは,キャリア開発志向を高めることを通して,間接的に自発的職務改善に影響を与えることが示された。最後に,本研究を通して明らかになった知見の妥当性と課題について考察を行った。
著者
浅井 千秋
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.174-184, 2004 (Released:2004-04-16)
参考文献数
43

本研究では,専門重要性と専門効力感が専門コミットメントを規定し,組織サポートと組織からの評価が組織コミットメントを規定し,職務複雑性と職場への適応が職務モチベーションを規定するという仮説が設定され,さらに,専門コミットメント,組織コミットメント,職務モチベーションの3つの態度間にも因果関係が設定された。そして,これらの仮説に基づいて構造モデルが構成された。派遣技術者133人に対する質問紙調査のデータを用いた共分散構造分析によって,このモデルの妥当性を検討した結果,専門コミットメントには,専門重要性と職務モチベーションからの正の影響が見られ,組織コミットメントには,組織サポート,組織からの評価,職務モチベーションからの正の影響が見られ,職務モチベーションには,職務複雑性,専門コミットメント,組織コミットメントからの正の影響が見られた。本研究の結果から,派遣技術者が有する専門志向の態度は,彼らの仕事に対する動機づけに強い影響を与えていることが示唆された。
著者
浅井 千秋
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.174-184, 2004

本研究では,専門重要性と専門効力感が専門コミットメントを規定し,組織サポートと組織からの評価が組織コミットメントを規定し,職務複雑性と職場への適応が職務モチベーションを規定するという仮説が設定され,さらに,専門コミットメント,組織コミットメント,職務モチベーションの3つの態度間にも因果関係が設定された。そして,これらの仮説に基づいて構造モデルが構成された。派遣技術者133人に対する質問紙調査のデータを用いた共分散構造分析によって,このモデルの妥当性を検討した結果,専門コミットメントには,専門重要性と職務モチベーションからの正の影響が見られ,組織コミットメントには,組織サポート,組織からの評価,職務モチベーションからの正の影響が見られ,職務モチベーションには,職務複雑性,専門コミットメント,組織コミットメントからの正の影響が見られた。本研究の結果から,派遣技術者が有する専門志向の態度は,彼らの仕事に対する動機づけに強い影響を与えていることが示唆された。<br>
著者
浅井 千秋
出版者
The Japanese Group Dynamics Association
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.79-90, 2013
被引用文献数
1

本研究では,自発的職務改善が,情緒的組織コミットメントとキャリア開発志向の2つの就業態度および,上司エンパワーメント,上司の統制的管理,組織エンパワーメント,キャリア開発支援,業績主義評価の5つの就業環境によって規定されるという仮説に基づいて,構造モデルが構成された。5つの企業の従業員372名に対する質問紙調査のデータを用いた共分散構造分析によって,このモデルの妥当性を検討した結果,自発的職務改善に対して,キャリア開発志向と上司エンパワーメントから正の影響が見られ,業績主義評価から負の影響が見られた。組織エンパワーメントと情緒的組織コミットメントは,キャリア開発志向を高めることを通して,間接的に自発的職務改善に影響を与えることが示された。最後に,本研究を通して明らかになった知見の妥当性と課題について考察を行った。<br>