著者
浅野 則子
出版者
別府大学会
雑誌
別府大学紀要 (ISSN:02864983)
巻号頁・発行日
no.60, pp.1-7, 2019-02

大伴家持と妻大嬢は大伴家として望まれた婚姻であり、幸せな関係を維持したとされている。しかしながらそれを証明するのは歌のみである。二人の関係が安定したものとなる時期以前の「二人の空白期」とされる時期に家持は「亡妾」への挽歌を作っているが、この挽歌により万葉集において大嬢との幸せな関係が強調されている。

1 0 0 0 IR 連携による景

著者
浅野 則子
出版者
別府大学会
雑誌
別府大学大学院紀要 (ISSN:13450530)
巻号頁・発行日
no.21, pp.1-8, 2019-03

万葉集には内舎人として久仁京にいる家持と旧都に残る弟書持との贈答歌が収録されている。家持と書持との関係、さらに二人がいる場所があまりに明らかなために二人の「心情」表現としてのみ解釈されているが、平城京において歌の文化圏を持つ家持とその世界にいたと思われる書持にとって歌に表現する意味を二人に歌われる「景」から考えていきたい。