- 著者
-
藤田 吾郎
大髙 愛子
浦島 崇
中村 高良
中山 恭秀
小林 一成
安保 雅博
- 出版者
- 日本理学療法士学会
- 雑誌
- 理学療法学 (ISSN:02893770)
- 巻号頁・発行日
- pp.11724, (Released:2020-05-21)
- 参考文献数
- 36
【目的】先天性心疾患術後遠隔期の学童期から青年期の患者と健常者の健康関連QOL(以下,HRQOL)を比較し,HRQOL と運動耐容能や身体活動状況との関係を検討する。【方法】対象は先天性心疾患患者22 例と健常者22 例。HRQOL,運動耐容能,身体活動水準,運動習慣を評価し,両群のHRQOL の比較と,各指標との関連を分析した。【結果】HRQOL 尺度のうち,先天性心疾患群の身体的幸福感(以下,PW)が有意に低かった(p <0.05)。先天性心疾患群において,PW と嫌気性代謝閾値の間に相関を認めたが(rs = 0.472,p <0.05),最高酸素摂取量にはなかった。また身体活動水準とPW の間には相関があり(rs = 0.504,p <0.05),運動習慣のある先天性心疾患患者は習慣がない患者に比べてPW が高かった(p < 0.05)。【結論】先天性心疾患患者のHRQOL は嫌気性代謝閾値レベルの運動耐容能や身体活動状況と関連がある。