著者
深澤 太郎
出版者
國學院大學
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

この研究では、神仏分離によって廃絶した伊豆修験と、その主要な年中行事である伊豆峯辺路行の実態を検討した。具体的には、262ヶ所に及ぶ伊豆峯の拝所について、関連史資料の検討による現在地比定を試みた上で、考古学的な現地踏査を実施した結果、走湯山と伊豆修験の展開を、9世紀から19世紀に至る5つの段階に区分して理解することが可能となった。また、併せて拝所の一つである修験窟の3次元記録保存も実施した。
著者
三宅 隆 原嶋 庸介 深澤 太郎 赤井 久純
出版者
一般社団法人 粉体粉末冶金協会
雑誌
粉体および粉末冶金 (ISSN:05328799)
巻号頁・発行日
vol.69, no.Supplement, pp.S99-S108, 2022-01-30 (Released:2022-01-30)
参考文献数
103

First-principles calculation based on density functional theory is a powerful tool for understanding and designing magnetic materials. It enables us to quantitatively describe magnetic properties and structural stability, although further methodological developments for the treatment of strongly-correlated 4f electrons and finite-temperature magnetism are needed. Here, we review recent developments of computational schemes for rare-earth magnet compounds, and summarize our theoretical studies on Nd2Fe14B and RFe12-type compounds. Effects of chemical substitution and interstitial dopants are clarified. We also discuss how data-driven approaches are used for studying multinary systems. Chemical composition can be optimized with fewer trials by the Bayesian optimization. We also present a data-assimilation method for predicting finite-temperature magnetization in wide composition space by integrating computational and experimental data.
著者
深澤 太郎
出版者
高知大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2013-04-01

Tumor Necrosis Factor-α(TNF-α)/RelAダブルノックアウト(TA-KO)マウスは出生後自己免疫様病態を呈し生後3週までに致死となる。このTA-KOマウスでは、胸腺においては制御性T細胞(Treg)分画を認めるが、脾臓・末梢血中でのTreg分画は痕跡程度の非常に微弱なものとなっており、我々はこれまでにこの表現型は胸腺からの成熟Tregの流出不全に因ること、またこの流出不全はTreg側ではなく胸腺環境側の細胞でのRelA欠損に因ることを見出した。これより成熟Tregの流出が胸腺環境側に制御されていると考え、この流出に関与する胸腺環境側機構の解析を行った。本研究では、胸腺からのT細胞の流出に関わることが既知であるSphingosine-1-phosphate に対する走化性はTA-KO Tregにおいても正常であることを見出した。次に、胸腺環境側のどの細胞種がTreg流出におけるRelA依存性を示すのか絞込むため、デオキシグアノシン処理TA-KO胎児胸腺の、ヌードマウス腎皮膜下への移植を行った。このマウスではTregの流出不全は再現されなかったことから、RelA依存性を示す細胞種は胸腺ストロマのうちの胸腺上皮以外の細胞種であることがわかった。そこでTA-KO胸腺ストロマを(1)胸腺上皮細胞と(2)その他の細胞とに分け発現遺伝子プロファイルを作成したところ、TA-KO胸腺では(2)において形質細胞様樹状細胞(pDC)に特徴的な遺伝子群の発現低下が見られ、実際にTA-KO胸腺ではpDC分画の著しい減少が観察された。TA-KO胎児肝移植による血球系キメラマウスでは胸腺Treg流出は観察されるが、このとき胸腺pDC分画も認められることから、現時点ではTreg流出不全とpDC不在は相関しており、pDCがこの過程に関わる可能性を考えている。