著者
清宮 敏子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.203-207, 1993

光学的平面石英板とシリコンゴム板の間にはさまれたアニオン活性剤水溶液の静摩擦係数を, 種種の活性剤濃度および負荷加重のもとで測定した. 摩擦係数は, 活性剤濃度増加につれ著しく低下し, 臨界ミセル濃度 (cmc) 付近では0.05になるが, これより高濃度ではわずかに増加している. 本測定法によって, 垂直負荷加重がある限界値を越えると活性剤の潤滑効果は突然失われることが認められた. この膜破断圧は活性剤濃度とともに増加し, cmcで最大値10<SUP>4</SUP>dyne/cm<SUP>2</SUP>を示しているが, それ以後は最大値の1/2にまで減少している.