著者
谷口 哲也 宮嵜 武 清水 鉄也 姫野 龍太郎
出版者
社団法人 日本流体力学会
雑誌
日本流体力学会誌「ながれ」 (ISSN:02863154)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.257-264, 2006-06-25 (Released:2010-10-22)
参考文献数
12
被引用文献数
1

高速度ビデオカメラを用いて, 人間とピッチングマシンによって投げられた硬式野球ボールと真球の撮影を行い, その抗力係数と揚力係数を求めた.進行方向に回転軸をもつ「ジャイロボール」を投球する為に, 市販のピッチングマシンを改造した.硬式野球ボールの場合, ストレートの抗力係数は測定されたレイノルズ数 (Re数) 領域 (1×105<Re<2×105) でほぼー定値であったが, ジャイロボールの抗力係数はRe数とともに減少傾向を示し, Re=1. 8×105の周辺で最小値をとることが分った. 真球の場合, ストレートとジャイロボールともに抗力係数が硬式野球ボールのものよりも大きく, ボールの縫い目が流れに影響することが確認された.