著者
白砂 恭子 渕田 英津子
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
pp.20190716061, (Released:2019-11-08)
参考文献数
26

目的:日本における高齢者が健康に独居生活を送れる条件を検討する。方法:『医中誌Web』で検索し,18件を分析対象文献とした。結果:高齢者自身の条件である〔個人の特性〕〔意図した活動〕〔日常生活活動の維持〕と,高齢者を取り巻く条件である〔孤独との向き合い方〕〔安心できる生活環境〕が抽出された。高齢者が健康に独居生活を送る記述内容は,19の身体的健康,20の精神的健康,27の社会的健康に分類された。結論:高齢者自身の条件は,生活習慣や価値観などは個々で大きく異なるため,高齢者自身が物事を能動的に決定できることが健康な生活の継続に関係していると推察された。また,高齢者を取り巻く条件は,他者との関係性や生活環境が要因になると考えられた。さらに,社会的健康が多く分類されたことから,高齢者が健康に独居生活を送るためには人や社会とのつながりが重要であることが示唆された。
著者
白砂 恭子 渕田 英津子
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.5_921-5_931, 2019-12-20 (Released:2019-12-20)
参考文献数
26

目的:日本における高齢者が健康に独居生活を送れる条件を検討する。方法:『医中誌Web』で検索し,18件を分析対象文献とした。結果:高齢者自身の条件である〔個人の特性〕〔意図した活動〕〔日常生活活動の維持〕と,高齢者を取り巻く条件である〔孤独との向き合い方〕〔安心できる生活環境〕が抽出された。高齢者が健康に独居生活を送る記述内容は,19の身体的健康,20の精神的健康,27の社会的健康に分類された。結論:高齢者自身の条件は,生活習慣や価値観などは個々で大きく異なるため,高齢者自身が物事を能動的に決定できることが健康な生活の継続に関係していると推察された。また,高齢者を取り巻く条件は,他者との関係性や生活環境が要因になると考えられた。さらに,社会的健康が多く分類されたことから,高齢者が健康に独居生活を送るためには人や社会とのつながりが重要であることが示唆された。
著者
安梅 勅江 田中 裕 酒井 初江 庄司 ときえ 宮崎 勝宣 渕田 英津子 丸山 昭子
出版者
日本保健福祉学会
雑誌
日本保健福祉学会誌 (ISSN:13408194)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.9-17, 2004-03-30

子どもの3年後の発達に影響を与える要因について、長時間保育を含む保育形態、育児環境、属性等の関連を明らかにした。全国87園にて保護者と園児の担当保育専門職に質問紙調査と訪問面接調査を実施し、追跡可能であった485名を有効回答とした。その結果、1)3年後の子どもの発達への年齢・性別調整後の関連要因は、<対人技術>で一緒に買い物に連れて行く機会が乏しい、きょうだいがいる、基準年の運動発達がゆっくりである、<粗大運動><理解>で基準年の運動発達がゆっくりである場合、有意にリスクが高くなっていた、2)全変数投入の多重ロジスティック回帰分析では、<粗大運動>で本を読み聞かせる機会がめったにない、基準年の運動発達がゆっくりである、<対人技術>できょうだいがいる場合、有意にリスクが高くなっていた、3)3年後の子どもの発達への有意な関連要因として、「保育時間」はいずれの分析でも有意とならないことが示された。