- 著者
-
渡邉 梨紗
落合 亮太
徳永 友里
三條 真紀子
眞茅 みゆき
宮下 光令
石川 利之
渡部 節子
- 出版者
- 日本緩和医療学会
- 雑誌
- Palliative Care Research (ISSN:18805302)
- 巻号頁・発行日
- vol.15, no.4, pp.265-276, 2020 (Released:2020-10-08)
- 参考文献数
- 25
【目的】慢性心不全患者とその家族と多職種チームが行うアドバンス・ケア・プランニング(ACP)に関する看護師の認識を明らかにする.【方法】質問紙を用いて全国の植え込み型除細動器/心臓再同期療法認定施設の看護師427名に,模擬症例とその家族と行うACP13項目の必要性を尋ねた.【結果】有効回答207名中,「機能予後・生命予後を伝える」を患者と「行うべき」と回答した者は51%で,全13項目中最少だった.患者・家族の比較では予後告知などに関する8項目で家族と行うべきとの回答が有意に多かった.認定看護師は,患者とは「これまでの人生で大切にしてきたものについて尋ねる」,家族とは「これからどんな人生を患者に歩んでほしいのかを家族に尋ねる」などで,その他の看護師より行うべきとの回答が有意に多かった.【結論】看護師はACPのなかでも患者への予後告知に慎重であること,認定看護師は患者や家族のその人らしさを重視する傾向にあることが示された.