- 著者
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松井 照明
田島 巌
牧野 篤司
内藤 宙大
森山 達哉
渡邊 弥一郎
北村 勝誠
高里 良宏
杉浦 至郎
和泉 秀彦
伊藤 浩明
- 出版者
- 一般社団法人日本小児アレルギー学会
- 雑誌
- 日本小児アレルギー学会誌 (ISSN:09142649)
- 巻号頁・発行日
- vol.36, no.3, pp.234-240, 2022-08-20 (Released:2022-08-22)
- 参考文献数
- 19
目的:ボンラクトⓇ iの原料である酵素分解分離大豆たんぱく(酵素分解SPI)は,熱処理と酵素処理により低アレルゲン化されている可能性があり,そのアレルゲン性を確認することを目的とした.方法:1.酵素分解SPI及びその原料のSPIのポリアクリルアミド電気泳動(SDS-PAGE)及び免疫ブロッティングを行った.2.大豆アレルギー患者に対して皮膚プリックテスト(SPT),豆腐または豆乳とボンラクトⓇ iの経口負荷試験(OFC)の比較を行った.結果:1.SDS-PAGEではSPIよりも酵素分解SPIで全体に低分子化されたバンドが確認され,免疫ブロッティングではGly m Bd 28K及び30Kに特異的なバンドが検出されづらくなった.2.2/3例で,大豆と比較して酵素分解SPIのSPT膨疹径が小さかった.OFCでは3/4例でボンラクトⓇ iの症状誘発閾値たんぱく量が多く,全例で重症度が低かった.結語:ボンラクトⓇ iは低分子化されており,アレルゲン性が低いことが示唆された.