著者
石 岩 水本 雅晴 湯場崎 直養 大谷 正幸
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.103-113, 1996-08-15
被引用文献数
13

ファジィ規則の自動生成あるいは微調整を行う方法として, 最急降下法によるガウス基底型メンバーシップ関数を用いたニューロ・ファジィ学習アルゴリズムがよく知られている。しかしながら, この従来法は入力変数が増えると共に, チューニングされるパラメータの数が膨大になり, ファジィ規則表による表現が困難になり, 低発火現象が生じてくるという問題点を持っている。本論文では, 従来法を議論すると共に, その改善法を提案する。この方法では, 前件部のメンバーシップ関数が入力変数ごとにより設定されているというもので, 学習を行う時, パラメータの数が少なく, ファジィ規則表が変化せずに, しかも低発火現象を抑制できるという特徴を持つ。これにより, いわゆるファジィ規則表のチューニングを本手法の下で実現することができる。また, 関数の同定を行い, 従来法との比較・検討をすると共に, 提案した手法の有効性を示す。