著者
国分 秀樹 奥村 宏征 高山 百合子 湯浅 城之 上野 成三
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
海岸工学論文集 (ISSN:09167897)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.1231-1235, 2006-10-10 (Released:2010-06-04)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

著者らのグループは, 浚渫ヘドロの含有する豊富な有機物を干潟生態系への栄養供給材料として利用できるという観点から, 2004年3月に英虞湾において約3,000m2の人工干潟を造成し, 底生生物及び底質の調査を行ってきた.昨年度までの研究成果としては, 干潟生態系に最適な底質の有機物量と粒度, 地盤高条件を明らかにし, 干潟造成材に浚渫ヘドロを利用する際の混合率の設定方法をとりまとめた.本論文では, 造成干潟域の周囲をシートで囲うことにより, 干潟域に流入・流出する水質の変化について2潮汐間にわたり定量的に連続観測し, 人工干潟の特性および干潟に流入出する物質のフラックスについて検討した.その結果, 浚渫ヘドロを用いた人工干潟の特性として, 懸濁態有機物に対してシンクであり, 溶存態無機栄養塩に対してはソースとして機能していることが明らかとなった.