著者
佐藤 純 溝口 博之 深谷 佳乃子
出版者
Japanese Society of Biometeorology
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.3-7, 2011

うつ病性障害に代表される気分障害の出現頻度は増加しており,現代社会での大きな問題となっている.以前より天候変化が気分障害の発症と悪化に影響すると考えられているが,実証研究は行われていない.そこで,筆者らは気分障害が前線通過や悪天候の際に悪化する現象の科学的実証とそのメカニズムを明らかにする目的で,抑うつモデルラットを用いて人工環境暴露実験を行ってきた.これまでに,天気変化で見られる程度の気圧低下(大気圧から 20 hPa 減圧)により,抑うつモデルラットが示すうつ様行動が増強することを明らかにし,気分障害(うつ病)が気圧低下時に悪化する現象を動物モデルで再現することに成功した.<br>
著者
佐藤 純 溝口 博之 深谷 佳乃子
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.3-7, 2011 (Released:2011-05-07)
参考文献数
12

うつ病性障害に代表される気分障害の出現頻度は増加しており,現代社会での大きな問題となっている.以前より天候変化が気分障害の発症と悪化に影響すると考えられているが,実証研究は行われていない.そこで,筆者らは気分障害が前線通過や悪天候の際に悪化する現象の科学的実証とそのメカニズムを明らかにする目的で,抑うつモデルラットを用いて人工環境暴露実験を行ってきた.これまでに,天気変化で見られる程度の気圧低下(大気圧から 20 hPa 減圧)により,抑うつモデルラットが示すうつ様行動が増強することを明らかにし,気分障害(うつ病)が気圧低下時に悪化する現象を動物モデルで再現することに成功した.
著者
佐藤 純 溝口 博之 深谷 佳乃子
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.3-7, 2011-04-01
参考文献数
12
被引用文献数
1

1 0 0 0 OA 薬物弁別試験

著者
溝口 博之 野田 幸裕 鍋島 俊隆
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.126, no.1, pp.17-23, 2005 (Released:2005-09-01)
参考文献数
32

ヒトは,風邪薬を飲むと共通して眠気を感じ,アルコール飲料の種類に係らず適量を飲むと多幸感が得られる.このような薬理作用を介してヒトは,ある種の薬物の摂取体験からその薬物を認知し,自覚する.これは,摂取感覚効果(自覚効果)と呼ばれ,ヒトばかりでなく,サルをはじめとする多くの動物でも認められる.依存性薬物は,それぞれ特異的な感覚自覚効果を持ち合わせており,この自覚効果が快感(陽性強化)であればそれを求めて乱用される.したがって,自覚効果は依存形成の重要な因子の一つとして考えられている.ヒトでの自覚効果は,薬物を投与したときの摂取感覚を質問表によって調べる方法が用いられている.実験動物の場合は,自覚効果を直接知ることはできないことから,薬物の摂取感覚効果を利用した薬物弁別試験が用いられている.我々はこれまでにラットの薬物弁別試験を用いて,依存性薬物の1つであるメタンフェタミンの自覚効果の発現機序について検討してきた.すなわち,メタンフェタミンに対する弁別を獲得したラットの側坐核と腹側被蓋野において,神経の活性化の指標となるc-Fosタンパクの発現の増大が認められたことから,メタンフェタミンの弁別刺激効果には,ドパミン作動性神経系を中心とした神経回路が重要であることを明らかにした.メタンフェタミンの弁別刺激効果は,ドパミンD2およびD4受容体拮抗薬によって抑制され,さらに,細胞内cyclic AMP(cAMP)量を増加させるロリプラムやネフィラセタムによっても同様に抑制された.これらの結果から,メタンフェタミンの弁別刺激効果は,D2様受容体とリンクした細胞内cAMP系シグナル経路を介して発現しているものと示唆される.したがって,細胞内cAMP量を増大させるような薬物やD2様受容体を介したシグナル経路を抑制するような薬物は,薬物依存の予防・治療薬となる可能性がある.