著者
濱 保久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎
巻号頁・発行日
vol.95, no.88, pp.9-14, 1995-06-09

伝統的な説得的コミュニケーションの研究では、情報の内容、情報の送り手、情報の受け手を個別に研究の対象としてきた。しかし、交渉場面などで展開されている説得的コミュニケーションは、双方向性でしかも力動的なものである。本研究では、ゴール・プランの考え方を導入し、対話過程そのものの構造化を試みた。実験では、架空の交渉場面を設定し2人の被験者に筆談による交渉を行わせた。収集した対話を分析した結果、1)話題の深化には2つのタイプが存在すること、2)話題の深化パターンに2つのタイプが存在すること、3)話題の転移パターンにも2つのタイプが存在することが明らかになった。