著者
望月 直人 串崎 真志
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
日本心理学会大会発表論文集 日本心理学会第84回大会 (ISSN:24337609)
巻号頁・発行日
pp.PB-001, 2020-09-08 (Released:2021-12-08)

高敏感者(highly sensitive person: HSP)と自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder: ASD)はいずれも感覚の敏感さをもつため,両者の併存や判別が議論になる。教養科目・教職科目の心理学を受講する大学生141名(男性53名,女性87名,その他1名,M=21.6歳,SD=3.15)に,①Highly sensitive person尺度短縮版(Aron, et al., 2010)11項目7件法,②エンパス尺度(Nine-item EmpathScale: 串崎,2019)9項目7件法,③自閉性指数(Autism-Spectrum Quotient: AQ-J-10, Kurita, Koyama & Osada, 2005)10項目4件法,④認知的フュージョン質問紙(CognitiveFusion Questionnaire (CFQ): 嶋他,2016)7項目7件法,⑤心理的非柔軟性(Acceptance andAction Questionnaire-II: 嶋他,2013)7項目7件法,⑥対人反応性指標(Interpersonal Reactivity Index,日道他,2017)を実施した。重回帰分析の結果,AQに対しては,男女共に共感(情動直感・想像性)の係数が負であり,CFQは関連していなかった。HSPに対しては,予想に反して,男性においてCFQの係数が正で,共感(共感的関心)の係数が負であった。なおHSP尺度とASDは正の相関があり(r=.25),両者の併存を視野に入れた研究が必要である。