- 著者
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濱田 康弘
上野 公彦
河野 圭志
門口 啓
宇佐美 眞
- 出版者
- 日本静脈経腸栄養学会
- 雑誌
- 静脈経腸栄養 (ISSN:13444980)
- 巻号頁・発行日
- vol.24, no.5, pp.1045-1051, 2009 (Released:2009-10-20)
- 参考文献数
- 23
- 被引用文献数
-
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肝臓は三大栄養素のみならず、各種ビタミンなどの代謝における中心臓器である。また、腎臓は生体の恒常性保持に必須の臓器である。すなわち、それぞれの機能が障害されるとさまざまな代謝異常が生じてくる。肝障害においては、安静時エネルギーの亢進、脂肪の燃焼亢進、糖質の燃焼低下がみられる。さらに、分岐鎖アミノ酸の減少といった特徴もみられる。腎障害においては、エネルギー消費量が増大し異化亢進状態となり、体蛋白の崩壊をきたす。さらに肝不全と同様、分岐鎖アミノ酸の減少がみられる。治療面においては、肝不全における蛋白不耐症のため、また、保存期腎不全における腎機能保護のために蛋白制限が必要といった特殊な栄養学的治療が必要となる場合もある。