著者
梶本 五郎 嘉ノ海 有紀 川上 英之 濱谷 美穂 前田 裕一
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.291-295, 1992 (Released:2010-02-22)
参考文献数
10
被引用文献数
4 6

油脂中のトコフェロール (Toc) の熱分解および油脂の熱酸化に及ぼす各種の抗酸化剤の作用, ならびにアスコルビルパルミテート (As. P) との併用による効果について検討した。1) 使用した抗酸化剤の内では, TBHQが最も油脂中のTocの熱分解を防止し, ついで, セサモール, オイゲノールの順で, ケルセチンおよびBHAは効果少なく, フラボンやβ-カロチンは防止効果が認められなかった。2) TBHQは添加量を増すにしたがい, Tocの熱分解防止効果は高められた。3) Tocの熱分解防止効果の高いTBHQやセサモールは, 油脂の熱酸化も抑制したが, β-カロチンおよびフラボン添加では油脂の熱酸化を促進した。4) BHA, セサモールおよびケルセチンのそれぞれの単独添加の場合ょりもAs. Pの併用によりTocの熱分解防止効果は高められた。5) Tocの熱分解防止効果のないフラボンでは, As. Pとの併用によりTocの熱分解防止効果が現れた。一方, β-カロチンにはAs. Pの併用による効果は認められなかった。
著者
梶本 五郎 嘉ノ海 有紀 川上 英之 濱谷 美穂 前田 裕一
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.291-295, 1992
被引用文献数
6

油脂中のトコフェロール (Toc) の熱分解および油脂の熱酸化に及ぼす各種の抗酸化剤の作用, ならびにアスコルビルパルミテート (As. P) との併用による効果について検討した。<BR>1) 使用した抗酸化剤の内では, TBHQが最も油脂中のTocの熱分解を防止し, ついで, セサモール, オイゲノールの順で, ケルセチンおよびBHAは効果少なく, フラボンやβ-カロチンは防止効果が認められなかった。<BR>2) TBHQは添加量を増すにしたがい, Tocの熱分解防止効果は高められた。<BR>3) Tocの熱分解防止効果の高いTBHQやセサモールは, 油脂の熱酸化も抑制したが, β-カロチンおよびフラボン添加では油脂の熱酸化を促進した。<BR>4) BHA, セサモールおよびケルセチンのそれぞれの単独添加の場合ょりもAs. Pの併用によりTocの熱分解防止効果は高められた。<BR>5) Tocの熱分解防止効果のないフラボンでは, As. Pとの併用によりTocの熱分解防止効果が現れた。一方, β-カロチンにはAs. Pの併用による効果は認められなかった。