著者
川辺弘之 瀬戸就一 下村有子 南保英孝
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.33-34, 2014-03-11

従来、聴覚障害学生の授業支援は板書による講義が前提のノートテイキングで行われてきた。しかし、近年、学生参加によるアクティブラーニングが流行となっているが、聴覚障害学生への授業支援はまだまだである。アクティブラーニングでは学生主体の授業形態ゆえに、複数の学生の発話があり、話者の特定が必要になる。本研究は、聴覚障害学生(ろう学生)に限定したためにパノラマ画像から口元の画像を読唇できる画像に変換させ、話をしている口元と、そうではない口元(例えば、あくびをした口元など)との違いを明確にする。このシステムは、聴覚障害者学生がパノラマ画像内の話者の口元を見ることで話の内容を理解できるようになることを目指している。
著者
瀬戸 就一 川辺 弘之 下村 有子 大薮 多可志 勝部 昭明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OME, 有機エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.279, pp.7-12, 2003-08-22

半導体ガスセンサの表面で反応する化学種を定性・定量的に分析することがこの研究の目的である.従来,半導体ガスセンサにおけるガス検出の研究は,センサの化学種に対する感度に重点を置き,応答が飽和した状態でのセンサ出力に着目してきた.しかしながら,反応の初期段階,すなわち,反応が平衡するまでの過渡期間においては,センサ表面で反応している気体の化学的過程に関しての情報を有している.本研究では,未飽和状態(反応の過渡状態)の時系列データに対して,自己回帰(Auto Regressive,以下ではARと略す)モデルを採用しデータ解析を行った.なぜならば,ARモデルは,指数関数的に振動・減衰するデータを解析できる手法だからである.従来,ARモデルの主な適用対象は高精度で解析可能な振動現象である.減衰波形を適用対象にした場合,適用現象が限られたり,解析精度が満足できないなどの不満があった.本研究ではARモデルに工夫を加えることで,減衰波形を満足行く精度で解析可能にした.まず,指数関数的に飽和する過渡応答データを指数関数型減衰信号に変換する.そして,ARモデルを適用する.指数関数型出力を重ね合わせたセンサ出力モデルに対しこの方法を適用した.乱数で生成した雑音を加えた信号ですら個々の減衰波形成分に分離可能で,減衰定数と初期振幅とが決定可能であった.この方法を半導体センサの出力に適用すると,ガス種の同定と初期濃度の決定が可能である.