著者
熊崎 美枝子
出版者
横浜国立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

煙火組成物として過塩素酸アンモニウムと塩化マグネシウムの混合物を用い、水分による劣化機構の解明と物理的変化の評価を行った。調湿環境下での挙動を把握するため、調湿環境の整備と反応量の測定手法を確立した。測定から、水分吸着による可逆過程と水分との反応による不可逆的な変化が発生することがわかった。水酸化ナトリウムの生成のほか、酸性条件下では過塩素酸の還元過程が存在することが示唆された。体積膨張によるクラックのほか、体積・密度変化が観察されたが、体積膨張速度より吸湿による重量増加速度が大きいことがわかった。劣化前後の燃焼試験で組成変化による燃焼速度・燃焼温度の変化が観察された。