著者
片岡 崇 川村 秀憲 車谷浩一 大内 東
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.29, pp.77-82, 2004-03-16

ユビキタス環境の発達に伴い,混雑状況の提示サービスが行われるようになると考えられる.しかし,必ずしも提示された混雑状況をもとに混雑を回避することが最適ではないということが明らかになっている.本稿では,混雑状況を提示する上でその効果に影響を与える要素であると考えられる,目的地の選択とそこへの到着までの間の時間的な遅れと混雑度合いに注目し,テーマパーク問題に対してマルチエージェントシミュレーションによって混雑状況の提示はどのような状況で効果的であるのかその効果を検証する.Recently it is considered that the congestion information services will provide with a development of ubiquitous environment. But it has bacn Cleared that congastion avoidance behnvior based on congestion information is not always optimum. In this paper, we investigate effect of congesiion information with multiagent simulation in theme park problem. Then we focus On degree of congestion and delay time between selecting destination and arriving. which is considered to affect the effect of congesion information.
著者
片岡 崇 TOLA EIKamil TOLA ElKamil
出版者
北海道大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2005

本研究の目的は,不耕起播種のための精密播種方法の確立である。平成19年度も,ロータリ耕うん機で耕うんしたほ場と2通りの硬さで締め固めた不耕起相当の計3ほ場を準備し,各ほ場における作物生育状況を観察,計測した。栽培した作物は,大豆(品種:テイスティ)とビート(品種:スコーネ)である。また,不耕起栽培に適した播種溝の形状を検討した。播種深さをアクティブ制御できる機構を播種機に取り付けた。1.作物栽培大豆について,1個体当たりの莢数と豆数は,耕起ほ場と比べて,不耕起ほ場の方では少なかった。しかし,単位面積当たりの収穫量(質量)には,ほ場間の統計的な有意差は認められなかった。ビートについて,根部の重量は,平均値では耕起ほ場が良かった。しかし,ほ揚間に重量,長さ,糖度に統計的な有意差は認められなかった。生育状況の視覚的観察では,明らかに両作物とも耕起ほ場の方が生育が良かった。平成19年は,暑い夏であり,作物の生長が良い年であった。このため,収穫量に差が現れなかったと考えられる。この観察と統計処理の結果の違いに関しては,今後検討する。2.不耕起用播種溝形成機構の評価供試した溝切り機は,ディスク型,ホー型,タイン型の3種類である。土壌を不耕起状態のように調整して,溝切り実験を行った。形成された溝の形状を,レーザーラインスキャナーで計測し,3次元表示した。結果,タイン型の溝切り機が,土壌硬度,溝切り深さに関係なく安定した溝の形を形成した。3.播種深さ制御システムの開発不耕起ほ場に播種をする際,ほ場表面の凹凸が作業性能に影響する。このために播種機構部分に油圧シリンダーを取り付け,ほ場表面の凹凸に対してアクティブに高さ方向の位置制御を行う機構を構築した。