- 著者
-
神山 進
牛田 聡子
枡田 庸
- 出版者
- 一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
- 雑誌
- 繊維製品消費科学 (ISSN:00372072)
- 巻号頁・発行日
- vol.28, no.9, pp.378-389, 1987-09-25 (Released:2010-09-30)
- 参考文献数
- 13
本研究は, 服装に関する暗黙裡のパーソナリティ理論を究明するために, どの服装特徴とどのパーソナリティ特性の間に一般に関連性が仮定されているかを, 評定という方法を用いて, 間接的に明らかにすることを目的にした.得られた結果は, 次のごとくであった.1.服装とパーソナリティの間には, かなり明白な関連性が仮定されていた.2.パーソナリティ特性から想起された服装特徴の構造は, 前報と同様, 次の4つの因子から構成された.すなわち, 「奇抜さ」, 「流行感覚」, 「色のこのみ」, 「性イメージ」の各因子である.3.服装特徴から想起されたパーソナリティ特性の構造は, 次の3つの因子から構成された.すなわち, 「思慮性」, 「積極性」, 「親和性」の各因子である.4.これらの因子には, 特に次の間に, 顕著な関連性が推察された.すなわち, 奇抜さ一積極性, 奇抜さ一思慮のなさ, 奇抜さ一とりつきにくさ, 流行感覚一積極性, 色のこのみ一積極性, である.5.数量化の方法第皿類を適用することによって, 服装特徴とパーソナリティ特性の間に仮定された, 全体的な関連性の内容を知ることができた.