著者
井田 憲一 菅 良平 玄 光男
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.124, no.9, pp.1861-1867, 2004 (Released:2004-12-01)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

The greedy algorithm is one of solution methods for knapsack problem. Although this algorithm does not necessarily obtain the optimal solution, it can obtain a good solution in short time. We consider this algorithm is very effective at judging the importance of each item.In this paper, we propose a new genetic algorithm for solving a knapsack problem. The algorithm can adjust a search area in consideration of the stability of each item which can obtain from the greedy algorithm. Moreover, we apply the proposed method to a multi-objective problem and a large-scale problem, and test the effectiveness.
著者
李 銀珍 玄 光男
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.5, pp.888-898, 1998
参考文献数
17
被引用文献数
3

<p>本論文では, 輸送問題の新たな進化算法として, スパニングツリーのコーディングをベースにした新しい遺伝的アルゴリズムを提案する.輸送問題を解く進化算法として, 従来マトリックス表現がそのまま1つの染色体(いわゆる, 解)として使われてきたが, 大規模な問題に対しては, その解表現によるコーディングでは大量なメモリが必要とされ, またそれによる計算時間も大幅に必要であった.ネットワーク問題の1つの基本モデルである輸送問題は、その解構造において、スパニングツリーの特殊な構造性をもつ.ツリーコーディングに必要とするメモリと計算時間は, マトリックス表現より, 特に大きな問題に対しては, 少なくて済む.このような問題の特殊な構造性に基づいて、遺伝的操作としては交叉と突然変異を新たに設計し, これらの遺伝的操作による新しい染色体は常に輸送問題の1つの実行可能解を保ように保証している.また, 選択操作では, (μ+λ)選択とルーレット選択による混合選択法を活用している.提案するスパニングツリーベースの遺伝的アルゴリズムの有効性を確認するために, まず単一目的のみ考慮した場合の輸送問題を解くことによって新しいコーディング法と従来のマトリックス法との比較を行う.さらに, 2目的輸送問題を解くための提案手法を示し, その有効性を示す.</p>
著者
金 鍾律 玄 光男
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.43-54, 2000-02-15

近年, ネットワークシステム構築の分野は情報技術の進歩により様々な面で大きな変化を遂げてきた.ネットワークシステムは, サービスセンタ, ターミナル(ユーザ), およびそれらを接続するケーブルから成る.最近では, ユーザの情報量の莫大な増加につれ, 光ファイバケーブルでのネットワークシステムの構築が多数行われるようになった.しかし, 光ファイバケーブルは高価であるため, ネットワークトポロジの中でもスパニングツリーによるシステムの構築が望ましい.ここでは, 接続コスト, メッセージ遅延, ネットワーク信頼性を考慮したネットワークトポロジの設計を行う.最近, 遺伝的アルゴリズム(GAs)は, ネットワーク最適化問題, 組合せの最適化, 多目的最適化問題などの様々な問題に適用されその有効性が多く報告されている.また, 実世界の問題を解く最適化技法としての能力について注目を浴びている.本研究では, 光ファイバケーブルを用いた接続コスト及びメッセージ遅延を考慮した広帯域ネットワークトポロジシステムの設計問題を定式化し, 遺伝的アルゴリズムを用いた手法を提案する.また, 染色体表現のために, Prufer数とクラスタストリングも使用する.最後に, 性能評価のため, 提案手法を用いていくつかの数値実験を行う.
著者
〓 延輻 辻村 泰寛 玄 光男 山崎 源治
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.8, no.5, pp.947-957, 1996-10-15

実在する多くのコンピュータシステムは, 閉鎖型, あるいは開放型と閉鎖型が混在した混合型のマルチクラス・ネットワークモデルによりモデル化される.このもでる化はM/M/s待ち行列モデルに基づいて行われるもので, コンピュータシステムの性能評価を行う手段として常套的に用いられる.待ち行列理論によるコンピュータシステムの性能評価では, 従来, 指数分布あるいはポアソン分布を仮定して, 到着率やサービス率などを確定値として取り扱ってきた.しかし, 様々な外的あるいは内的な要因により関連するデータが多くのあいまいさをふくんでいたり, それらのデータを十分に得られないというような理由により, 現実のシステムではそれらの値を確定値では与えにくい場合も多く存在する.このような場合, これまでは解析者が過去の経験等により主観的に確定値としてそれらの値を与えて性能評価が行われてきたが, この方法では評価結果が十分に現実の状況を包含しているとは言いがたく, ともすれば解析者の主観に依存した偏った結果になってしまう恐れがある.本論文では, 上述のような状況を改善するために, パラメータの持つあいまいさをファジィ数で表現することにより, M/M/s待ち行列モデルをファジィ化し, さらにこれを用いたマルチクラス・コンピュータシステムの性能評価方法を提案する.これにより, 従来の評価方法よりも実際的で柔軟なコンピュータ・システムの性能評価を行うことが可能になる.さらに, 数値例により提案する手法の有用性を示す.