著者
林 辰弥 玉田 章
出版者
三重県立看護大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究では、アロマオイルを組み合わせた足浴の血栓症予防効果について科学的に検証した。その結果、アロマオイルとしてローズマリーを組み合わせた足浴の場合、健常女性では37℃、40℃及び43℃という広範な湯温を用いた20分の足浴により、足浴後20分までのいずれかの時間で血管内皮細胞で産生される線溶阻害因子であるプラスミノゲンアクチベータインヒビター-1の血漿濃度が低下することによる血栓症予防効果が認められた。現在、長期臥床の患者様を被験者として、同様な検討を実施している。
著者
池田 道智江 平野 真紀 坂口 美和 森 京子 玉田 章
出版者
公益社団法人 日本看護科学学会
雑誌
日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.4_46-54, 2011-12-20 (Released:2012-01-21)
参考文献数
37
被引用文献数
4 1

目的:看護師を対象にQOLと自己効力感が離職願望にどのような影響を及ぼすのかを明らかにする.方法:看護師625名に質問紙票を配布し,全項目に回答した300名を対象とした.質問紙は個人属性,QOL(WHO/QOL-26日本語版),自己効力感(一般性自己効力感尺度:GSES),離職願望尺度で構成した.結果:経験年数別の比較では,QOL,GSESにおいて3年以上5年未満が最低値を示し,20年以上が最高値を示した(p<0.01).離職願望は,3年以上5年未満が最高値を示し,20年以上が最低値を示した(p<0.05).QOL,GSES,離職願望で有意な相関(p<0.01)を認め,カテゴリカル回帰分析の結果,離職願望に対してQOL(身体領域,社会関係),GSES(行動の積極性,失敗に対する不安,能力の社会的位置づけ),婚姻状況が有意に影響していた.結論:経験年数3年以上5年未満の中堅看護師の移行期間への離職願望防止対策構築の必要性が示唆された.