著者
新垣 友子 島袋 純 あらかき ともこ しまぶくろ じゅん Arakaki Tomoko Shimabukuro Jun 沖縄キリスト教学院大学人文学部英語コミュニケーション学科准教授・言語学 琉球大学教育学部教授・政治学
出版者
沖縄キリスト教学院大学
雑誌
沖縄キリスト教学院大学論集 = Okinawa Christian University Review (ISSN:13498479)
巻号頁・発行日
no.13, pp.37-46, 2017-02-10

2009年、琉球諸語は危機言語としてユネスコに認定されたが、それ以来、復興のための言語計画はどのように展開されてきたのであろうか。琉球諸語の維持・継承に関する有効な対策を講じない限り、2050年には消滅するといわれているが、この件に関する行政の取り組みは、有効とは言い難い。本稿では、行政の取り組みを検証するとともに、国連やその他の国際機関がどのように「言語権」という概念を明文化してきたか軌跡を概観しながら、行政の取り組みがいかに遅れているか、また国として、いかにその概念の発展と逆行する見解を示しているかをみていく。