著者
田中 美保子 鳥巣 哲朗 田中 利佳 生駒 明子
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

全顎的なインプラント補綴患者で咬合接触面積、最大咬合力、咀嚼能率、硬さ認知能を測定した。縦断研究でインプラント手術前、上部構造装着日、装着1-2週間後、装着3か月後の4回分析した結果、咬合接触の増加と並行して咬合力は短期的に回復したが、咀嚼効率は咬合力と連動していないことが示唆された。横断研究では、歯牙対歯牙、歯牙対インプラント、インプラント対インプラント、義歯対インプラントの4群で比較し、咀嚼機能には歯根膜の関与が、硬さ感覚にはOsseoperceptionの関与が示唆された。本研究の成果は、インプラント治療後の咀嚼適応に対する指標の明示や咀嚼力発現メカニズムの解明に貢献するものと考える。