著者
佐々木 寿 宮田 純 西村 匡司 槇 陽平 田上 陽一 濱川 侑介 君塚 善文 林 伸好 藤倉 雄二 川名 明彦
出版者
COSMIC
雑誌
呼吸臨床 (ISSN:24333778)
巻号頁・発行日
vol.3, no.12, pp.e00093, 2019 (Released:2022-10-22)
参考文献数
12

右上葉の肺扁平上皮癌(cT2aN3M1c stage IVB)と診断した60歳男性に対し,1次化学療法としてペムブロリズマブを投与後,全身倦怠感を認めた。血中好酸球増多,血清コルチゾール値・血清ACTH濃度が検出感度以下であり,迅速ACTH負荷試験でコルチゾール低値であり,反応性の低下を認めた。MRIとCTで下垂体と副腎に明らかな異常所見を認めず,ペムブロリズマブによるACTH単独欠損症と診断した。
著者
原 悠 長澤 遼 田上 陽一 金子 猛
出版者
The Japanese Society of Internal Medicine
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.110, no.6, pp.1063-1070, 2021-06-10 (Released:2022-06-10)
参考文献数
6

咳嗽と喀痰は,医療機関受診時の主訴として最も多い症候であるため,全ての臨床医が日常診療で遭遇する可能性がある.従って,咳嗽と喀痰を来たす病態や疾患を十分に理解しておくことが重要である.肺結核や肺癌等診断と治療が急がれる疾患,慢性呼吸器疾患等専門医による診療が必要な疾患を鑑別する.また,咳嗽と喀痰の治療の基本は,原因疾患に対する治療を行うことであり,鎮咳薬や喀痰調整薬は対症療法である.