著者
田島 譲二
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.34, no.5, pp.663-670, 2005 (Released:2011-06-24)
参考文献数
6

カラー印刷の版をディジタル通信で送り,遠隔地で印刷する場合,カラープルーフもその場で高品質に出力することが求められる.しかし,製版したものを本来の印刷と異なるドット密度のプリンタにより網点形状を保って,カラープルーフとして出力する場合,画像の拡大·縮小により一般にはモアレが生ずる.本研究では,まずこのモアレの原因を解明し,画像を多階調画像として拡大·縮小した場合にはモアレは生じないが,2値化によって網点のサイズが本来のサイズからずれることにより生ずることを示す.その上で,網点パラメータや画像の領域の判別をすることなく,網点の単位領域中の網点成分が重力で互いに引き合うように集めて配置することにより,網点パラメータや形状を保ってサイズを復元する,網点の重力的再配置手法の提案を行う.
著者
田島 譲二
出版者
名古屋市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

異なる光源下での対応する色再現を目指し、二色性反射モデルを利用し、カラー画像から光源色を推定する研究を行なった。まず対象物体がプラスティック製品のようなものである場合、正確に二色性反射モデルに従うことを確認した。その場合、一定色の物体の色度分布は一直線上に分布し、異なる色の物体の色度分布は光源色度で交わるはずである。それに基づき、デジタルカメラのγ特性の補正と光源色の推定を同時に行なう手法の開発を目指した。一眼レフカメラのrawモードの画像データと、それを手動セグメントした画像データを収集し、γ特性を双曲線関数で近似してその最適パラメータを探索し、光源色度推定性能を向上させることができた。
著者
坂本 靜生 宮尾 陽子 田島 譲二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.76, no.8, pp.1796-1804, 1993-08-25
参考文献数
12
被引用文献数
20

顔画像から目の構造特徴を検出する新しいアルゴリズムを提案する.従来のエッジベースの手法では,ノイズや経年変化に弱く,特に目尻点の検出において満足な結果を得ることが困難であった.そこで,より多くの画像特徴を利用するために,新しくエッジと領域を検出する画像解析方法を提案する.本方法により得られる画像特徴と,手入力により抽出した目構造とを比較することにより,ノイズや経年変化に強い目構造を新しく定義し直す.目の部分画像から目構造を自動抽出する,論理演算を主体としたシンプルな構成をもつ,パラメータの少ないアルゴリズムを提案し,日本人成人男子100名の右目部分画像に適用した.その結果,従来手法では検出することが困難であった画像に対しても良い結果を得ることができた.