著者
田川 隆博
出版者
学校法人滝川学園 名古屋文理大学
雑誌
名古屋文理大学紀要 (ISSN:13461982)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.73-80, 2009

オタク文化の市場規模が大きくなり,海外でも注目を集めている.多くの若者はオタク系のイベントに集まる.オタク文化への言及も非常に多くなっている.本稿の目的は,オタク論の論点を整理し,課題を抽出し,研究の方向性を見出すことである.本稿では,オタクの行動や態度に着目する.オタクは,セクシュアリティ,二次創作,「萌え」,自己言及という特徴がある.これまでのオタク論では性別の違いについてあまり自覚的でなかった.今後は,性の違いを認識すること,その上でオタクとはいかなる過程を経てオタクになったのかなどを検討していく必要がある.
著者
田川 隆博
出版者
学校法人滝川学園 名古屋文理大学
雑誌
名古屋文理大学紀要 (ISSN:13461982)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.73-80, 2009-03-31 (Released:2019-07-01)

オタク文化の市場規模が大きくなり,海外でも注目を集めている.多くの若者はオタク系のイベントに集まる.オタク文化への言及も非常に多くなっている.本稿の目的は,オタク論の論点を整理し,課題を抽出し,研究の方向性を見出すことである.本稿では,オタクの行動や態度に着目する.オタクは,セクシュアリティ,二次創作,「萌え」,自己言及という特徴がある.これまでのオタク論では性別の違いについてあまり自覚的でなかった.今後は,性の違いを認識すること,その上でオタクとはいかなる過程を経てオタクになったのかなどを検討していく必要がある.
著者
田川 隆博
出版者
名古屋文理大学
雑誌
名古屋文理大学紀要 (ISSN:13461982)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.89-96, 2012-03-31

本研究の目的は,新聞記事の内容を分析することでネットいじめ言説の特徴を整理し,その問題点について論じることである.ネットいじめの記事は2007年ごろから見られるようになる.ネットいじめが問題化し始めた当初は,悪質化,深刻化,陰湿化などを訴える新聞記事が多かった.2008年ごろには学校裏サイトが注目を集めるようになり,学校裏サイトが問題視されるようになったが,その後記事は減少した.それにかわって2009年ごろから増え始めるのが,ネットいじめへの具体的な対応や対策を紹介する記事である.こうしたネットいじめ言説は「子どもとケータイ問題」として論じられるという特徴がある.そして,子どもとケータイ問題として論じられることで,子どもたちの学校での人間関係の問題が隠されてしまうという点を本研究は指摘した.