著者
真澄 徹 清水 邦光
雑誌
学習院大学人文科学論集 (ISSN:09190791)
巻号頁・発行日
no.20, pp.189-209, 2011-10-31

It is extremely important for the psychotherapists to examine own psychological process as well as understanding the client. “Therapist focusing” is a method of urging promotion of the experience process to be caused by touching the charge of the case with the therapist and own felt sense. One session of the therapist focusing was presented, the meaning of “Therapist focusing” in beginner psychotherapist “Trial counseling” was examined by turning around by the talk form. As a result, two points were suggested. the first point is that the process of “Close examination of the felt sense” of the therapist focusing is approximated with the understanding of the counter transference and relativity of “Therapist focusing” and assessment of client.
著者
真澄 徹
出版者
学習院大学
雑誌
人文 (ISSN:18817920)
巻号頁・発行日
no.8, pp.129-148, 2009

心理臨床家にとって、自分自身の心理過程を検討することはクライエントを理解することと同様に極めて重要である。「セラピスト・フォーカシング」はセラピストがある事例を担当するうえでの自分自身のフェルトセンスに触れることによって、体験過程の推進が生じるのを促す方法である。本研究は、セラピスト・フォーカシングの1 セッションを提示し、初心心理臨床家にとってのセラピスト・フォーカシングの意義について、セラピストは「何を」「どのように」してその過程で体験していくかを考察し、その上でセラピスト・フォーカシングとスーパービジョンの組み合わせについて検討した。その結果、セラピスト・フォーカシングがフォーカサーとガイドとの2 者関係の相互作用によって事例の理解を促すという点と、セラピスト・フォーカシングによりセラピストが体験過程に触れることにより、スーパービジョンに主体的に望むことができるという点が示唆された。