著者
細田 武伸 稲田 千明 矢倉 紀子
出版者
鳥取看護大学・鳥取短期大学
雑誌
鳥取看護大学・鳥取短期大学研究紀要 = MEMOIRS OF TOTTORI COLLEGE OF NURSING AND TOTTORI COLLEGE (ISSN:21898332)
巻号頁・発行日
no.85, pp.1-13, 2022-07-01

A 市 B 地区の 7 名の男性住民を対象に特定健診・特定保健指導の受診に関連する要因等をグループインタビュー方式で尋ね,録音記録を KJ 法で分析した.その結果,特定健診の受診に関する要因として,【特定健診の受診には,意識改革,指導効果の実感,初回受診がポイントになる】,【特定健診の目的が達成されていない状況がある】,【健診受診率を高めるためには小地域単位での地域への働きかけが効果的である】,【特定健診を受けない理由として健診体制の不備がある】,【特定健診で病気がみつかることへの不安があるため受診しない】,【かかりつけ医を頼っていれば十分である】,【老いや健康などに対する価値観の違いがある】の 7 つの島が抽出された.これらより,受診しなければいけないという意識と受診し良かったという体験が,受診の動機に繋がっていることが考えられた.その一方で,老いや健康に関する価値観は受診を阻む要因ともなることが考えられた.