- 著者
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森 崇
矢田部 俊介
- 雑誌
- 情報処理
- 巻号頁・発行日
- vol.57, no.7, pp.638-643, 2016-06-15
近年,無線を用い列車の位置と速度をリアルタイムで把握し,システムで連続的制御を行う方式が採用されるようになった.しかし無線の使用は,セキュリティの問題を生む.従来の安全性の対象を拡大し,人為的攻撃に対する高いセキュリティ性も検討対象として含める必要がある.そのため,JR西日本では,国際規格IEC62278(RAMS)の考え方にもとづき,システムの安全性や安定性をライフサイクル全般にわたって管理すると共に,その枠内でセキュリティ性も専門家の知見を活用しつつ検討する「システム評価委員会」を立ち上げ,検討を続けてきた.小論では,委員会で行われた脅威分析の手法について紹介する.