著者
石井 一夫
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.55, no.9, pp.964-969, 2014-08-15

次世代シーケンサーの実用化により,ゲノム配列情報の大量産生が日常的となっており,臨床情報とゲノム情報を結びつけた医療ビッグデータの利活用の促進が期待される.これにより,ヘルスケア分野において革命的イノベーションが起こり,先端医療技術,先端医療情報の社会一般への還元が進むことが期待される.本稿では,これら医療分野に置ける特に,ビッグデータ利活用の現状を医療と技術の両面から概説し,特に,原因が不明でエビデンスに基づく有効な診断法の存在しない精神神経系疾患への展開について紹介する.
著者
石井 一夫
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.190-191, 2022-03-15

機械学習を,アルゴリズムをきちんと理解した上でゼロからプログラミングして実装してみたい方は少なくないに違いない.本書はそのような野心的な読者の夢を叶えてくれるかもしれない.本書は,回帰分析,分類モデル,カーネルモデル,ニューラルネットワーク,強化学習,教師なし学習など,機械学習の全般的な分析法について,原理的なことから丁寧に説明し,Pythonでの実装を示している.分かりやすさを優先して数式的な記述や説明を省いたりせず,Pythonのソースコードについても丁寧に説明されている.機械学習の中身やプログラミングの実装に関し,ブラックボックスな部分が少ないという面で,お薦めの書籍である.
著者
石井 一夫 大森 哲郎
出版者
東京農工大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

次世代シーケンサーやマイクロアレイなど、多次元データを用いた大規模データ産生システムの医療への応用が進んでいる。これらの多次元データから数理モデルを作成し、臨床診断への応用が期待されている。本研究では、これらの多次元データから、複数のマーカーを選択し、これらを組み合わせた数理モデルを作成する方法を確立することを目的とした。本研究では、精神神経系疾患を対象とし、それらの患者からの血液検体からのDNA、RNA試料を用いて分析を行い、そのデータをもとに、変数選択、モデル作成および最適化などを行い、高精度な数理モデル作成法を確立した。