著者
三沢 徳枝 長山 知由理 松田 典子 石山 ゐづ美
出版者
日本家庭科教育学会
雑誌
日本家庭科教育学会誌 (ISSN:03862666)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.283-289, 2015-02-01 (Released:2017-11-17)

本研究で,家族対話と家族有用感から家族コミュニケーションを捉え,レジリエンス因子の意欲的活動性と内面共有性との関連性を検討した結果,家族コミュニケーションはレジリエンスに影響し,家族対話や家族有用感が高いとレジリエンスも高いことが明らかになった。また中学生は家族との関係性を評価する家族有用感がキャリア意識の向上に関連すると推察された。中学家庭科の学習指導要領では「これからの自分と家族とのかかわりに関心を持ち,家族関係をよりよくする方法を考える」ことが目標とされているが,この学習をすることは家族と向き合い,対話を深めることにつながり,ひいてはさらに社会と向き合えるレジリエンスを高め,生活者としての自立を育むと考察された。