85 0 0 0 OA 光学的音響計測

著者
矢田部 浩平 石川 憲治 谷川 理佐子 及川 靖広
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.259-268, 2019-04-01 (Released:2019-04-01)
参考文献数
66
被引用文献数
1

音は空気の疎密変化なので,空気の密度に依存する屈折率を光学系で検出することで,音を非接触に録ることができ,実体の存在するマイクロホンでは扱えない音場も光によって計測することができる.本稿では,筆者らがこれまで取り組んできた「空中可聴音の光学的音響計測」の歴史や原理,用いている2種類の干渉計(レーザドップラー振動計・偏光高速度干渉計)の光学的内容などについて概説し,光でしか計測できない実際の音場への適用例を幾つか紹介する.
著者
矢田部 浩平 石川 憲治 池田 雄介 及川 靖広
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:21888752)
巻号頁・発行日
vol.2015-MUS-107, no.11, pp.1-6, 2015-05-16

音は空気の疎密変化であり,疎密によって媒質の屈折率も変化するので,光を用いて屈折率を計測することで音を録ることができる.これは,マイクロホンの特性や音場への干渉が影響することのない非破壊非接触な計測を可能にし,また遠方から音情報を取得可能であるという利点も有するが,一方で,計測された信号の SN 比が悪いという課題がある.これに対し,筆者らは物理モデルを用いた信号処理を提案しており,SN 比の改善に取り組んでいる.本稿では,様々な光学的音響測定手法を概説した後,筆者らが提案する信号処理と,今後期待される応用について述べる.