85 0 0 0 OA 光学的音響計測

著者
矢田部 浩平 石川 憲治 谷川 理佐子 及川 靖広
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.259-268, 2019-04-01 (Released:2019-04-01)
参考文献数
66
被引用文献数
1

音は空気の疎密変化なので,空気の密度に依存する屈折率を光学系で検出することで,音を非接触に録ることができ,実体の存在するマイクロホンでは扱えない音場も光によって計測することができる.本稿では,筆者らがこれまで取り組んできた「空中可聴音の光学的音響計測」の歴史や原理,用いている2種類の干渉計(レーザドップラー振動計・偏光高速度干渉計)の光学的内容などについて概説し,光でしか計測できない実際の音場への適用例を幾つか紹介する.
著者
矢田部 浩平
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.25-36, 2021-07-01 (Released:2021-07-01)
参考文献数
124

位相復元は,複素数として表現されたデータの絶対値のみから,元の複素信号を復元する技術である.絶対値を取ることによって失われるのは偏角の情報なので,偏角を復元すれば元の信号を得ることができる.複素信号の偏角は位相とも呼ばれるので,位相復元という名前がついている.位相復元は,光学分野では位相回復と呼ばれて古くから研究されており,そのため光学計測に則った問題設定や手法が中心的に研究されている.一方,音響信号処理においても位相復元が研究されているが,光学分野とは前提が異なるので,音響信号に対する特別な手法も考えられている.本稿では,前半で光学分野も含めた歴史的背景や一般の位相復元手法について概説した後に,後半で音響信号処理における位相復元についても述べる.特に,音響信号の短時間Fourier変換に基づく時間周波数領域の位相復元を扱う.
著者
矢田部 浩平
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.77, no.7, pp.463-470, 2021-07-01 (Released:2021-08-01)
参考文献数
6
著者
矢田部 浩平
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.77, no.6, pp.396-403, 2021-06-01 (Released:2021-07-01)
参考文献数
7
著者
矢田部 浩平
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.77, no.8, pp.537-544, 2021-08-01 (Released:2021-09-01)
参考文献数
11
著者
矢田部 浩平
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
応用数理 (ISSN:24321982)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.14-25, 2023-03-24 (Released:2023-06-30)
参考文献数
30

Optimization tools have been extensively employed in signal processing. Recent advances in optimization algorithms based on proximity operators have broadened the application range of optimization-based signal processing. Moreover, deep learning has rapidly developed a new signal processing scheme that can perform notably better than conventional ones. Consequently, they have been combined in some studies. In this paper, we briefly review studies combining proximal splitting algorithms and deep learning.
著者
矢田部 浩平 石川 憲治 池田 雄介 及川 靖広
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:21888752)
巻号頁・発行日
vol.2015-MUS-107, no.11, pp.1-6, 2015-05-16

音は空気の疎密変化であり,疎密によって媒質の屈折率も変化するので,光を用いて屈折率を計測することで音を録ることができる.これは,マイクロホンの特性や音場への干渉が影響することのない非破壊非接触な計測を可能にし,また遠方から音情報を取得可能であるという利点も有するが,一方で,計測された信号の SN 比が悪いという課題がある.これに対し,筆者らは物理モデルを用いた信号処理を提案しており,SN 比の改善に取り組んでいる.本稿では,様々な光学的音響測定手法を概説した後,筆者らが提案する信号処理と,今後期待される応用について述べる.