著者
石川 肇
出版者
四條畷学園短期大学
雑誌
四條畷学園短期大学紀要 (ISSN:18811043)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.6-11, 2009-05

障害者自立支援法の障害程度区分は、介護保険の介護認定の調査項目が、障害者自立支援法の障害程度区分認定に利用されている。その結果、強度行動障害や知的障害者の生活状態が反映されないという結果になっている。Bさんは障害程度区分3と認定され、就労継続B型及び共同生活介護事業へ移行する過渡期として夜間は施設に宿泊し、昼間は離れた作業場へ通うという生活が始まった。3ケ月後には、作業中に頭痛を訴える、作業に行くとき布団から出ないということも見られた。さらに、帰省をすると不安定になり、父親への暴力行為も生じるようになってきた。施設では安定が図れない為、自宅で行動を安定させるという名目で施設利用を拒否された。ソーシャルインクルージョンは個性間共生と訳されるように、人がどんなに重い障害を有していようとも、本人の自己決定・自己選択が何らかの支援を得ながら実現できること、それが本人の生活の中で行われていることが重要であるという考えである。それは、支援する側からの一方的な支援ではなく、自閉症という障害特性と私たちの生活文化とが共生する支援であるべきである。その意味からも、障害者自立支援法における「自立」を批判的に検討し、修正がされるべきと思うのである。
著者
手塚 宏 石川 肇 士門 渉 早田 征明 塩入 智美 渋谷 真 江村 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OCS, 光通信システム
巻号頁・発行日
vol.96, no.538, pp.41-46, 1997-02-21
被引用文献数
1

我々はPDS(Passive Double Star)を用いてGb/sクラスの大容量信号を各加入者まで配送する手段として、GTTH(Gigabit To The Home)を提案している。これを実現するため各種のデータを収容可能とする多重・分離方式として、局側である基準チャネルにチャネル識別子を挿入し、加入者側で基準チャネルを検出し、その基準チャネルからの相対位相により各チャネルを選択・分離する方式を検討している。これにより、Gb/sの様々な高連信号を取り扱うことのできる信号多重方式が実現できる。ここでは、その多重方式について検討するとともに、適用サービスの一例としてディジタル衛星放送(DBS)信号のGUTHシステムへの収容方法についても述べる。
著者
石川 肇
出版者
聖泉大学
雑誌
聖泉論叢 (ISSN:13434365)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.147-171, 2005

重度知的障害の方が自傷,他傷,パニックなど激しい行動上の問題を示すことがある。これらの方の約8割は自閉症の方であり,行動障害は自閉症という障害特性からくるもの,障害特性を無視した,あるいは配慮が不足した場合に生じるもの,精神科疾患との関連で生じるもの等があるが,それぞれが複雑に絡み合って生じることも多い。今回は事例を通じて行動障害が発生する原因を探り,有効な療育方法に言及する。さらに,療育的関わりだけでは行動改善の効果が上がらない一群もあることも述べたい。