著者
新家 光雄 仲井 正昭 劉 恢弘 稗田 純子 趙 研 東 健司 上杉 徳照 石本 卓也 今野 豊彦 佐藤 和久 赤堀 俊和
出版者
名城大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

β型低弾性率Ti-29Nb-13Ta-4.6Zr合金(TNTZ)およびTi-Cr系合金につき、特にユビキタス元素である酸素(O)に注目し、従来では脆化をもたらすと考えられてきた高O濃度としたり、CrおよびO量を制御することにより、ω相、α”マルテンサイトあるいは双晶を適切に誘起すること、さらには超塑性歪加工、微粒子衝突やキャビテーションピーニングを施すことにより、両合金の高強度・高延性化、高疲労強度化、自己ヤング率調整機能の付与を達成した。TNTZでは、単結晶を用いて変形挙動を解析し、同合金単結晶が塑性的には異方性を示す、弾性的には等方性を示すことを見出した。
著者
中野 貴由 豊澤 悟 坂井 孝司 萩原 幸司 石本 卓也
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

骨は部位に応じた骨配向性を持つことで、初めて正常な力学機能を発揮する。しかし、現状では、最先端の骨再生手法を駆使しても、正常な骨配向性の回復は困難であることを見出した。したがって、次の研究段階では、骨組織の「質的な解析」にとどまらず、疾患・再生骨での「骨配向性を取り戻すための手法の確立」が急務である。本研究では、骨が本質的には異方性微細構造を持ち、その起源が骨系細胞の働きであることに着目し、材料工学ならではの手法を中心に、骨配向化を人為的に誘導可能とする新規概念・新規技術の確立を目指す。具体的には、材料/細胞間での相互作用を利用し、配向化のための最適環境(足場材料の形状・材質・結晶方位制御、核形成・成長、外場制御)を与えるための手法を提案することを目的とした。本研究は2009年4月1日に内定され、通知されたのち研究準備を開始し、単結晶を用いた結晶学的特徴を活かした骨系細胞増殖・分化誘導研究課題の達成のための機器の準備等をスタートした。しかしながら2009年5月11日付で科学研究費補助金・若手研究(S)の内定があり、重複制限により補助事業を廃止することとなった。その際、研究分担者が研究代表者になることで本研究を継続することは困難であるものと判断した。