著者
礒部 大
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2017年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.313-316, 2017 (Released:2017-11-30)

組織にとって有効な人材像については、古くから多くの議論がなされてきた。その中で昨今では、有効な人材として「自発的行動のとれる人材」および「課題設定能力が高い人材」など、やる気があって自発的に課題を見出し解決して行く有能な人材を最上とする意見が主流となっているかのように思われる。しかし、19世紀プロイセンの軍人モルトケ(Helmuth Karl Bernhard Graf von Moltke)は、やる気のない有能な人物こそを組織にとって最上の人材とした(“モルトケの法則”)。本研究では、マルチエージェントシミュレーションを用いて、“モルトケの法則”の有効性を検証する。
著者
礒部 大
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2019年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.181-184, 2019-08-31 (Released:2019-08-30)

民俗学の宮本常一は、我が国の市井の人々の生活を詳細に調査した結果を残している。一般に我が国の伝統的な組織的意思決定と言えば、稟議書制度、“根回し”と思われている。しかし、宮本常一の残した記録の中には、稟議書制度、“根回し”とも、H.A.サイモンが提唱した意思決定方法とも異なる組織的意思決定の方法が存在する。その組織的意思決定方法は、結論に対するステークホルダーの高い合意が期待できる特異なものであるため、今日の立場からも見直す価値がある。そのため、この組織的意思決定方法を詳細に検討するためにマルチエージェントシミュレーションでモデルを構築する必要がある。本研究ではモデル構築の前段階のモデル設計の結果を報告する。